コンプライアンス事件の、前と後

DeNAの記者会見を視聴していました。質疑応答を見ているうち、自分がもし記者会見をする側だったら?と守安社長に感情移入していき、胸が裂けそうになりました。


信頼を失ってしまった後は、もともと持っていたものを失うだけでなく、回復に対して多大なるパワーを掛けなくてはなりません。説明責任や再発防止策の整備、今回で言うと第三者委員会によるモニタリングなど、これまでの事業運営には無かった新たなコストが発生しています。


また、どれだけクリーンにやっていったとしても、過去の歴史は残り続けます。過去にあったことは、折に触れて何かと取り挙げられてしまうものです。コンプライアンスが崩壊しないための整備、そしてセキュリティの整備、事業運営上のモラル。制限速度ギリギリで高速道路を駆け抜けているベンチャーにとって、スピードを緩めてください、というのはなかなか難しいものです。広い視野で見ようとすればするほど足元が見えなくなり、最前線に行けば行くほど視野は狭まります。そして一度崩壊しないと、本当の怖さはわかりません。


私たちは、先人たちの学びを自分のことのように追体験し、学ぶしか方法はありません。今期もまだまだ営業日は残っていますので、気を引き締めて参りたいと思います。