最大多数の最大幸福

最近Amazonで1円の中古本を買って読んでいます。少し古いですが、今読んでいるのは、「ハーバード白熱教室 講義録」です。こんなに面白い本が1円だなんて、なんて需要と供給がマッチしていないんだ!と思ったのですが、ジョン・スチュアート・ミルの言葉である「望ましいということを示せる唯一の証拠は、実際に人が望むということである」という状態がまさに体現されているなと思い、大変興味深いです。


著者のマイケル・サンデルさんの「さあ、正義の話をしよう」という本に出会ったのは大学生の頃でしたが、当時完全な右脳人間だった僕にとって、論理的な思考をもってディベートするハーバード大の学生たちは、大変衝撃的な映像として映りました。その後月日が立ち、論理を立てて自分の意見を持ち、しっかりと主張をすることがいかに大切かを学びました。日本の株式市場や政界を見ていて、日本のカルチャーを理解した上で日本がどのような民主主義国家であるかを見てみると、新たな側面が見えてきます。哲学はこれまで個人レベルで見えていた世界を一変させてしまうリスクと、政治的なスタンスを一変させてしまうリスク、2つのリスクがあるとサンデル氏は冒頭で述べていますが、価値観も考え方も全てはスクラップ・アンド・ビルド、細胞分裂のように常に変化を続けていきたいものです。