MBAを笑ってはいけない

よくある話で、なおかつ笑えない話。

広告代理店で働いているが今後のキャリアに悩み、海外(もしくは国内)のMBAを取得したい、というメンバーからの申し出に対して、「逃げだ」であったり「MBAを取ってどうするんだ」「何も活用できるイメージが湧いていないのに取るのは勿体ない」というフィードバックが散見される事について。(広告代理店、という部分は「たとえば」の例であって、他業種でも恐らく似たようなケースは少なくないはず。)

私自身も近しいケースを何度も目にし、何度も耳にしてきましたが、結論としては全く見当違いなフィードバックだと思っています。まず、最低限MBAホルダーに言われる内容であればまだしも、話者がMBAを保有していない状態でのフィードバックである場合、発言の信頼性が大きく下がります。仮にMBAを保有している話者であっても、国内と海外、そしてその内容によって大きく効用が異なるため、一概に判断すべきではないでしょう。

自分にとって、この観点を獲得したきっかけは、コロンビア大学でMBAを取得した上司との出会いでした。彼はアイビーリーグの中でも序列があると明確に言っていましたし、MBAを取ることによって生まれる機会と可能性を強く感じていましたし、自分自身のキャリアを「作り直す」上でMBAは非常に有効だった、と断言しています。

「何のためにMBA取るの?」という質問は、理由の開示を求めているのではなく、「MBAを取るのを(≒会社を退職するのを)辞めてくれない?」というリクエストと同義です。同様に、「MBA取っても意味ないよ」であったり「仕事で出会ったMBAホルダーで大したことあるやついなかった」といった発言は、話者の信頼を失墜し、かつリスペクトすることが出来ない方なのだと断定して然るべきかと思います。

何かを学びたいと思ったタイミングにおいて、遅すぎることは絶対にありません。80歳を超えてもMBAに挑戦する人はとても格好いいと思います。挑戦者を決して笑うことなく、どのような立場の方からも学ばせていただく姿勢で今年も駆け抜けて行きたいと思います。

p.s.本日は今サポートしている会社の創立23年の記念日でした。関わりとしては今年がラストイヤーになる予定ですが、引き続き後悔を残さないよう主体的に攻め続けて行きたいと思います。