「諦めたらそこで試合終了だよ」という、有名な言葉。日本人なら、非常に多くの方が知っているはずです。しかし、知っているのと実行できるのとの間には、東京とロンドンくらいの距離があります。僕が貴重な青春の時間を投下したラグビーは、試合前のウォーミングアップで監督が見ていたポイントが一つだけありました。それは、「勝負に向かうための表情になっているか」ただ、この1点のみです。試合前に何かのパラメータが劇的に上がったりすることはありませんし、昨日出来なかったことがいきなり今日、出来るようになることはありません。しかし、勝負に向かう為の表情は、ウォーミングアップ中に創ることができます。これを創ることができなければ、試合では怪我をしてしまいます。チームが敗北する確率が高まるのです。世の中には、自分でコントロール可能な変数と、変えられるが時間がかかる変数、変えられない固定値の3つが存在します。表情についてはここでいう1点目にあたるので、試合前は監督を筆頭に、キャプテン、バイスキャプテンがその表情を創る過程にコミットします。どのような相手だとしても、勝利への確信を失うことはありません。負けるだろうと思っていた試合で勝つことは絶対にありません。勝てると思っていなければ、試合に出るべきではありません。
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