ただ、恋に落ちた。それだけです。

遅れ馳せながら「君の名は。」を観させていただきました。新海誠氏の描くアニメーションは初めて見たのですが、風景に対する情熱が異常であり、彼の描く世界へ入ってみたいと思うほど、空も、山も、空気も、水も、全てが綺麗でした。


世界中で大ヒットを記録しているそうですが、どの辺りがそんなに現代の人々の心を捉えているのか、というところを個人的に考えた結果、「恋に落ちた人に対して、好きだと伝える手段がなく、試行錯誤するプロセス」なのではないか、と感じました。


SNSやメッセンジャーアプリの登場によって、恋に落ちた人に対して好きだという感情を伝える手段が沢山増えた今、好きだけど好きだと伝える手段がない、なぜならば相手がどこにいるのか、なんという名前なのか思い出せない、という困難な状況に人々は胸を掻き立てられ、世界観に没入していくのではないでしょうか。


僕の敬愛するマネックス証券の松本大社長は、WBSで有名な大江アナウンサーと結婚した理由を質問された際にこう答えています。「恋に落ちた。それだけです。」人は誰しも、この地球上には、運命の人が居ると信じています。その人とは、もう街ですれ違っているかもしれません。君の名はー。