個人が動画で”稼ぐ”時代へ-動画ビジネスの未来形

本記事はCAVのSGFチームが運営するブログ、VenturePicksからの転載です。

元記事URLはこちら。

サイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)の三田です。

2014年は、UUUMを始めとするYoutuberマネジメント事業が遂に本格始動しました。

HIKAKIN氏の大規模なテレビCMも配信された今年はまさに”Youtuber元年”といえるのではないでしょうか。

Youtuber関連市場がじわりと立ち上がりを見せる中、本日は動画領域の”次”の産業は何か?というテーマを取り上げたいと思います。

・結論、Jukin Mediaが気になる

2013年6月、Youtuberマネジメントプロダクション「UUUM株式会社」が生まれました。

UUUMは日本一のYoutuberであるHIKAKIN氏をファウンダー/最高顧問として迎え、Youtuberの可能性を最大限サポートしていくYoutuberマネジメント会社です。

HIKAKIN氏のような世界的に有名なYoutuberが誕生したことによって、”Youtuber”という職業が生まれました。

既に、日本のどこかの小学生が「将来の夢は何?」と聞かれて「HIKAKINになること!」と答えているかもしれませんね。

さて、本題です。

Youtuberの次の波は、「Youtuberの個人化」なのではないかと考えています。

「Youtuberの個人化」とは何か。

普段何気なく写真やテキストをfacebookにアップロードするように、撮影した動画をアップロードすること。アップロードした動画を、面白いと思う人が見に来る&フォローする、といった状態が日常的になること、と定義します。

”Jukin Media”という会社があります。2009年に生まれたこの会社は、バイラル動画素材のマーケットプレイスとライツマネジメント事業を展開しています。

皆さんが何気なく撮影した動画で流行った作品、もしくはこれから流行りそうな作品を数万~数十万円で買い取り、権利をクリアにした状態でテレビ局に再販するというビジネスモデルです。

このJukin Mediaのようなビジネスモデルにより、Youtuberは影響力のあるトップレベルのクリエイターだけに限らず、もっともっと個人化が進んでいくのではないか、というのが本記事の結論です。

・Jukin Mediaの事業概要

元々TV番組制作をやっていたJonathan Skogmo氏が2009年に創業し、2014年5月に約1億円の資金調達を行っています。現在のメディアパワーについては以下の通り。

動画の総獲得Like数:1,789万 Likes
チャンネル登録者数:722万 Subscribers
動画の総再生回数 :53億 View

TV制作の現場で働く社員さんがYoutubeにアップロードされている動画素材を番組で放送しようとした時、個別でクリエイターさんに連絡を取り、場合によっては謝礼をお支払いして地上波で放送させていただく、という流れを経ています。

世界中の各局がそうした動画を探して、個別で連絡し、毎回謝礼をお支払いし…というプロセスを代行し、あわせてライツマネジメントを行うのがJukin Mediaです。

・ビジネスモデル

"Viral videos are our world. Whether you have them or you need them... We happen to cover both."

とTopページにあるように、対象となる顧客は以下の2パターン存在します。

①動画をアップロードするクリエイター
②動画を使いたいと思っている個人、企業

Jukin Mediaは動画クリエイターから動画の再販権利を買い取り(1本あたり約数万~数十万円)、TV局に売る(放映ごとに都度課金で1再生あたり数万~数十万円)という形で利益をあげています。

・主なコンテンツ

Jukin MediaはBuzzfeedのようにいくつかジャンルごとにアカウントを分けているのですが、主力は以下の3チャンネルです。

- JukinVideo(総合バイラル動画)


- FailArmy(失敗動画)


- CutiesNFuzzies(子供やペットなど、かわいい&ほっこり動画)

単なる動画1本1本を繋げるだけでなく、タイトルや構成を編集して一手間加えることにより、非常に見やすく面白い動画になっていることが分かります。

・マーケットプレイス

動画のECサイトのようなイメージで、誰がどのような動画をアップロードしているのか見ることができます。

このポータルを元にTV局が直接動画を買い付けしたり、Jukin Media側で再編集を行ってコンピレーションのような形で再販売することによって収益を得ています。

既存のTV番組やプロダクションと提携して番組の共同制作も開始しています。

類似のビジネスを展開している競合であるStoryful社はTIMES、WallStreetJournalなどの発行体であるNewsCorp(ニューズ・コーポレーション)から25億円で買収されており、既存のマスメディアとの親和性が高く、良い相互補完関係になると思われます。

・結論

日本ではMixChannelが利用者数を大きく伸ばしてきています。

「世界中で加熱するSelfie文化」という別記事でもまとめましたが、今後日本を含むアジア全体でも「個人が動画をアップロードする時代」がますます近づいていくと思われます。

動画クリエイターの個人化が進むことによって動画コンテンツの量が増え、キュレートすることによる価値が生まれます。

当然著作権はクリエイターさんが保有しているので、著作権をクリアしてくれる仕組みと、作品売買の需要が生まれて来るのではないでしょうか。

個人動画のマーケットプレイス&ライツマネジメント、という切り口のJukin Mediaについては日本~アジアという切り口で勝負できる可能性を秘めていると思います。

支援先のCuRAZY、Pocket Supernovaとも、動画の未来を語らいながら年末を過ごしたいと思います。

もし、こちらの分野に興味がある起業家がいらっしゃいましたら、是非一度議論しましょう。

それでは皆さん、Youtubeと共によいお年をお過ごしください。