失う勇気を持つということ

私は、現在勤めている会社に入ろうと決めてから、3ヶ月ほど葛藤する期間があったのですが、まさにその時の葛藤は、「君の名は。」の冒頭で語られた、あのフレーズに集約されています。


朝、目が覚めると、なぜか泣いている。
そういうことが、時々ある。
見ていたはずの夢は、いつも思い出せない。
ただー
ただ、なにかが消えてしまたったという感覚だけが、
目覚めてからも長く残る。
ずっとなにかを、誰かを探している。
そういう気持ちにとりつかれたのは、
たぶんあの日から。
あの日。星が降った日。
それはまるでー
まるで、夢の景色のように。
ただひたすらに、美しい眺めだった。

出典 「新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド」 角川書店


自分の将来、成し遂げたい未来がそこにあるのに、それを許されないという現実。自分自身が失うものと、得られるかもしれないもの。失うものは確定事項で、得られるかもしれないものは、想定でしかありません。人間は、何かを得た時の喜びよりも失うことへの執着、悲しみが勝つ傾向にありますので、一度得たものを手放すというのは非常に強い意思を必要とします。


選択は、早いに越したことがありません。一度選択を下したら、その選択を正しかったといえるまで、正解に近付けるしか、道はありません。未来の実現を早める、ただ、それだけなのです。